◆Classic Paris #28 モリスの広告塔。サンドニ通りとロンバール通りの角で パリ1区/Colonne Moris, Rue Saint Denis, 1e Paris(2019年11月)
広告塔が似合うパリの街角・・。 この場所の広告塔は周囲の建物の壁がシンプルなせいか、広告塔そのものの存在感が際立っていたのが印象的だった。 パリの街角には建物から張り出す看板や大きな広告看板は見当たらない。19世紀に入り印刷技術の発展により当時の街中の建物の壁面は巨大なポスターであふれるようになります。Atget/アジェの写真にもその様子が多く残されています。 そして、19世紀の半ば頃、市内に氾濫した広告をまとめるために1868年に広告塔のコンペが行われました。当時ショービジネスの広告ポスターの制作を請け負っていたリチャード・モリスの案が採用され、六角形のネギの頭のような屋根が付いた円柱に広告ポスターを張るという現在のデザインのもとが出来上がりました。 その後、19世紀末にはその設置数は200基を超え、デザインの基本はほぼ変わらないまま、21世紀初頭には750基を超えるようになりましたが、その後2006年には街の景観を損ねるとして200基ほどが撤去されました。現在はパリ市内に550基があり、昨年から新たなものに更新されているようです。 この写真の撮影は昨年11月。広告塔の下部は更新のための工事でしょうか、柵に覆われていました。 今はどうなっているか、世の中が落ち着いて機会があればまた見てみたいものです。
MAP https://goo.gl/maps/LCxYnkZgUd5w4KjB9
ストリートビュー https://goo.gl/maps/1x8acQL8kTjDKxtH8