◆Classic Paris #34 ギャルリヴィヴィエンヌ パリ2区/Galerie Vivienne, 2e Paris(2018年5月)

モザイクタイルの床は195年の歴史を知る。

ギャルリヴィヴィエンヌはパリで最もよく知られたパサージュでルーブル美術館やオペラ座にも近い。
パレロワイヤルのアーケードが廃れるころ1825年にオープンした。

パサージュというのは本来、小路とか路地という意味合いなのだが、18世紀末ごろからパリ市内各所に鉄骨とガラス屋根を持つアーケード商店街が登場しパサージュ・クーヴェル (木陰の小道/Les Passages couverts)と呼ばれるようになった。

18世紀のパリは道も狭く入り組んだ街で大通りは馬車が行きかい特に秋冬はご婦人たちにも大いに不評だったという。少しづつ街並みが整備されるにつれて通りをつなぐ小路に瀟洒なガラス屋根をしつらえ、床はタイル貼り、両側にはしゃれた店舗が並ぶというスタイルの高級商店街・パサージュが登場した。中でもこのギャルリヴィヴィエンヌは大成功を収めたパサージュだった。

今もギャルリヴィヴィエンヌには鳥居ユキのパリブティクや高級ワイン店、雑貨屋、オープン当初から続くジュソーム古書店などが店を連ね、地元の人たちはもちろんのこと観光客もたくさん訪れる人気スポットとして知られている。

2018年5月に訪れた時は改装の真っ最中で南の入り口からの歩廊はさながらジャングルのようだった。
足元の床は、当時オペラ座の床なども手掛けた人気モザイク芸術家、ジャン・ドメニコ・ファッチーナ(Giandomenico Facchina)が手掛けた。

少しすり減ったモザイクタイルの床が鈍く輝き、G.FACCHINA. MOSAISTE の文字が浮かぶ。

南の入り口あたりのストリートビュー
https://goo.gl/maps/FzYzS4fPEUea8Qyr5
MAP
https://goo.gl/maps/y2UDEDdZ6txzAuDQ7